eternity  最終話---eternity



いつも一緒にいた

いつも隣にいた


気がつけば、それが当り前になってた。







―ガチャ



屋上のドアを静かに開ける。




そこには、いつもと変わらなかった風景があった







・・・・・・・・・やっぱり。









あたしの目の先にあるのは、


頭の後ろで腕を組んで、
仰向けに寝そべってるあの人の姿。







鈴子「・・・・・・・・」




鈴子「・・・・・・・・健太・・・?」




静かに名前を呼んでみる。





健太「・・・・・・・・・・・・・・!?」




健太は驚いた顔をして振り向いた。





健太「なんでいんの・・・・・・・・」






会いたかったんだよ
話したかったの

また2人で笑いあったりしたかった。




健太「もう俺に話しかけないでって・・・言ったじゃんかよ」
鈴子「・・・・・・・・。」
健太「・・・・」





話しかけないなんて

無理に決まってる






鈴子「なんでやめるの・・・学校・・・?」
健太「関係ないじゃん・・・」


なんで、目見てくれないの・・・?
ばか・・・・・・








健太「俺もう帰るから」
鈴子「!」




やだ!行かせないっ







立ち上がろうとする健太の腕を引っ張って


















―――ちゅっ








健太「・・・は!?」


一瞬のキス。

やっと健太はこっちを見た




鈴子「・・・・・・・・・そんな驚かないでよ」


自分だってしたくせに・・・・・


・・・・・こっちが恥ずかしくなる




健太「・・・・・・・・・・・・」



健太はまだ、呆然としたまま。









なんか・・・・・言ってよね・・・





今度は、あたしが恥ずかしくて
健太のこと見れなくなっちゃったよ









長い沈黙・・・・・・。






泣きそうになるよ・・・
なんて言っていいかわかんない。


今日、あたし涙腺ゆるいな・・・







鈴子「健太・・・・・っ?」








結局話を出すのはあたし。



















鈴子「・・・学校・・・・・やめないでよ・・・・・」







健太がいなくなったら









鈴子「健太がいないと無理だよ・・・・・・」



学校も、何も楽しくない。








健太「何言ってんの・・・お前には嶋田がいんじゃん・・・」



鈴子「別れたよ・・・・」
健太「・・・・え・・・」



鈴子「嶋田君といるときだって、
   健太のことが気になってしょうがなくて」




健太「・・・・・・・・・・・」





鈴子「宮下さんと付き合ってるのはわかってるけど・・・・っ・・・」













この気持ちはきっと・・・






鈴子「あたし、健太が―――」


健太「待った」




・・・・・・・・・はい?








鈴子「え?」






"好き"ってこと、伝えようとしたのに・・・





健太「まじなの?」
鈴子「え・・・?」


何が?


健太「だから・・・・・・本気なの?」


嶋田君と別れたこと?


鈴子「うん・・・別れたよ?」


健太「違くて!だから・・・お前が俺のこと・・・」







あ・・・






鈴子「"好き"ってこと?」



健太「ばか!ゆーなよ!」
鈴子「なんでぇ・・・?」







健太「はずいんだよ・・・」







・・・・・・・健太・・・・・。














健太「やべぇ・・・・・すっげぇー嬉しい・・・・・」















鈴子「健太・・・・」

健太「ばか!こっち見んな・・・」




本当に本当に嬉しそうな健太を見て
あたしはもっともっと嬉しくなった



やっぱこの気持ちが恋なんだね


鈴子「ばか健太ぁー」



思いっきり健太に抱きついた。









健太「鈴子・・・・・・・まじ大好き」



鈴子「・・・・・・・・・あたしもっ」







―――ちゅ





今度のキスは恋人としての始まりのキスだね。






もう"幼馴染"は終わり。

今日からは"恋人"。




ちなみに、宮下さんとはもう別れてたらしい。


・・・・・よかったあ





次の日、健太は学校にきた。 でも、学校はやめるんだって。 昨日の健太の話によると・・・ 鈴子「なんでやめちゃうの・・・・・?健太いないとやだよ・・・」 健太「ごめん・・・・」 鈴子「あたしが関係してたんじゃないの?」 健太「え?」 鈴子「あたしが嶋田君と付き合ってて・・・」 健太「実際それもちょっとあった。笑」 鈴子「え?じゃあやめなくても・・・」 健太「けど、それは1%の理由」 鈴子「え??」 健太「俺、働きてーんだ」 鈴子「・・・・・?」 働く? 健太「ほんとは高校行くのもどーするか悩んでたし」 鈴子「・・・・」 健太「今ちょっと家苦しいし・・・。そしたらちょうど    知り合いのおっちゃんが俺雇ってくれるっつって」 鈴子「・・・・」 健太「力仕事だけどな!だからそっち行くことにした」 鈴子「・・・・・・そっか・・・」 健太「会いたいときには会いに来るから心配すんな!」 鈴子「・・・・・・・・うんっ」 ・・・・・健太、偉いな 家のこととか考えてて・・・・。 なんか自分が恥ずかしくなっちゃったよ あたしも頑張ろう!健太いなくても頑張る!! ・・・・・・・・・・・・・。 ってゆうわけです。 健太のこと、精一杯応援しよう! 健太「鈴子、一緒に帰ろーぜ」 鈴子「うん!」 健太と一緒に帰るなんて久しぶりだなぁ・・・ ちょっと緊張しちゃう・・・笑 でも、制服姿の健太見るのも最後なんだなって思うと すごい寂しくなる・・・・ 健太「鈴子」 鈴子「ん?」 健太「"eternity"って言葉知ってる?」 鈴子「エタニティ?」 健太「うん。"永遠"って意味。foreverとかもあるけど    俺はeternityって英語が一番好きなんだ」 鈴子「そうなんだー・・・」 意外・・・かも。笑 健太「俺ら・・・・・・・ずっと一緒な?」 鈴子「うん!あたりまえ!」 いつも一緒で 隣にいるのがあたりまえなんだと思ってた きみが離れて初めて気付いたよ この気持ちに。 きみがそばにいてくれなくちゃだめで きみじゃなくちゃだめで。 ねぇ、大好きだよ健太? ずっとずっとずーーーっと 一緒にいようね あたしたち2人一緒の未来は、 "永遠"だってこと、信じてるから

/あとがき


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