第27話---お見舞い
気付けば、だんだんと肌寒い季節になってきて。
麻衣「大丈夫なの？？」
達哉『･･･な、んとかぁー･･･。
だから今日俺学校休むからさー』
麻衣「そっかぁ･･･ゆっくり寝てなね？」
達哉『おう･･････ゴホッゴホッ』
麻衣「だ、大丈夫！？」
達哉『だいじょぶだいじょぶ･･･じゃーなぁ』
麻衣「うん･･･ばいばい」
････めっちゃ咳こんでたけど････。大丈夫かぁ･･･？
達哉が風邪をひいた。
３９度くらいあるらしい･･･
大丈夫かなぁ････････。
達哉が学校を休むのは初めてで。
千穂「麻衣今日期テンション低いねー？」
麻衣「･･･そお？」
千穂「やっぱ新山いないとだめかー」
麻衣「･････････････うん。無理。全然無理」
やっぱ達哉がいないと元気出ないわけで。
こんなにつまんないものなんだぁ･･･と思ってみたり。
まぁでも
千穂とかいれば別にそれほどでもないんだけど。
でも 達哉に会いたいなぁ
麻衣「大丈夫かなぁ･･･」ﾎﾞｿｯ
１日中達哉のこと考えてんなあたし
千穂「そんな心配なの？」
麻衣「そりゃぁもう」
千穂「お見舞い行けばいーじゃん」
お見舞い･･･
麻衣「行きたいよー！･･･けど」
千穂「けど？」
麻衣「あたし最初に電話でゆったんだぁ。
『お見舞い行っていい？』って、
そしたら『絶対来ちゃだめ』って。」
千穂「なにそれ」
麻衣「来てほしくないのかなーみたいなさぁー！」
千穂「部屋が汚いとかなんじゃないのー？」
麻衣「かなぁ？そんなの気にしないのに」
千穂「じゃぁ行っちゃえば？」
麻衣「･･･でも」
千穂「新山に会いたくないのー？一人苦しんでるかもよ」
･･･････････････。
麻衣「よし、行く」
千穂（単純･･･。）
麻衣「････････････････」
来てしまった。
ここが達哉んち･･･かぁ。
･･･････何気･･･
ひろいっ！！家おっきいー！
てかきれーな家！
さすが達哉････。 っておい
そうじゃなくて･･･
お見舞いに･････。
インターホン押さなきゃ････
勇気を出せっ！
―ピンポーン
―ガチャ
《はい、新山ですけど》
達哉の、声？
わーわー！逃げろっ！！
《もしもーし？あれ？》
―ガチャ
って何逃げてんのあたし！アホか！
これじゃピンポンダッシュじゃんかぁ
今度はちゃんと冷静にしてよう･･･。
―ピンポーン
―ガチャ
《はいー？》
麻衣「達哉っ？あたしだけど･･･」
《あ、もしかして麻衣ちゃん？》
へ？
麻衣「達哉？･･･じゃなかったですか？」
《俺、達哉の兄貴！》
達哉のお兄さんかぁ！
声そっくりだよー！
《今達哉寝てるけど入りなよ？お見舞い来たんでしょ？》
麻衣「あ、はい･･･」
―ガチャ
修哉「いらっしゃーい」
達哉のお兄さん･････！？
か、か、か、か
かっこいいーーーーー！！
達哉が大人っぽくなった感じ･････かな。
ちょっと違うけど。
････は！
見とれてる場合じゃなぁい！
麻衣「こ、こんにちわ！渡瀬麻衣ですっ」
修哉「知ってるよー知ってる！噂通り元気がいいねー」
麻衣「噂？」
修哉「あぁー、噂ってゆうか･･････、達哉がいつも言ってるよ」
麻衣「えっ･･･そうなんですかっ」
修哉「うん。達哉もすごい好きみたいだからねー」
麻衣「え゛っ･･･いやいやそんな････」
顔ニヤけるよあたしー･･･
達哉がお兄さんに
あたしのこと話してるんだ･･･
なんか嬉しいな
達哉「うん。俺は大っ嫌いだけどね」
あれ？でも仲悪いんじゃないのかな････？
修哉「まぁとりあえず中入りなよ」
麻衣「あ･･･おじゃまします･･･」
修哉「達哉の部屋は２回の一番端だから」
麻衣「あ、はい･･･」
････なんか緊張する･･･
あ、あそこかな･･･？
―ガチャ
静かにドアをあける
麻衣「･････（電気つけない方がいいよね）」
わー！達哉の部屋だっ
男の子の部屋って感じ････。
でもそんな汚くない
周りを見渡すとベットの上に達哉が寝てるのが見えた
達哉だぁー･･･
会えたぁ･･････
寝顔、かわいいなぁー･･･
冷えピタ貼ってるし･･･
達哉「･･ゴホッゴホッ」
達哉、苦しそう･･･
３９度だもんね･････つらそう
汗かいてる･･･
このタオルで拭いちゃっていいかな
麻衣「･････」
なんかすっごい愛しい
達哉「･････････麻衣･･･」
麻衣「は、はいっ････？」
起きてた？！
達哉「･･････････zZＺ」
寝言かぁ･･･。
寝言で"麻衣"だってさ･･･
あたしの夢見てくれてんのかな？嬉しいな
達哉････早く元気になってね
ずっと一緒にいたいよ
早く学校来て
会いたい･･････
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