第29話---距離




達哉「おーっす」



達哉が、学校にきた!!


麻衣「達哉っ、おはよお」
達哉「はよ」
麻衣「風邪治った?」
達哉「うん、なんとかーまだ微妙に風邪気味だけど」
麻衣「そっかぁ、無理しないでね?」
達哉「あいよ」


まだちょっと元気ないのかなぁ・・





















1時間目の休み時間―




達哉「あ、麻衣」
麻衣「ん?なにっ?」
達哉「えっとさ・・・・」
麻衣「?」

達哉「昨日、兄貴に会ったりしなかった?」


・・え?


麻衣「あ、帰ってるときに会ったよ?」



あ、そういえば
達哉がお兄さんにあたしのこと送ってって
頼んでくれたんだっけ?

達哉ってば・・さりげなく優しいよね・・



















達哉「まじ!?なんもされてない!?」



















え?





麻衣「・・・・・?」
達哉「?」


麻衣「だから・・送ってってもらっ、たよ・・・?」

達哉「は・・・送って・・・?!なんで」


麻衣「え???」



達哉「ちょっとあっち行こ」


そう言って腕を引っ張る達哉
誰もいない階段までくると足をとめる。




なんでって・・・
意味わかんない

だってさ・・達哉が・・・




達哉「俺、兄貴には近づくなって言ったよね?」



・・・・・・・え・・・・・?え?

確かに言われたけどさ・・。


達哉・・・・恐いよ


麻衣「だって・・達哉がお兄さんに頼んでくれたんでしょ?」

達哉「は?頼んでないし!俺が兄貴に頼むわけないでしょ!?」




え・・・?じゃあなんで・・・?




達哉「そんなん兄貴の嘘にきまってんだろ!
   お前のことだましてんだよ!」






だます・・・・・・・?


麻衣「なんでお兄さんがあたしのことだますの?おかしいよ」
達哉「俺とお前別れさせるためだよ!」


麻衣「へ・・・・?何言ってんの」


達哉「あいつはお前のこと狙ってんの!わかんねーのかよ」



狙うって・・・・?
お兄さんが?



麻衣「そんなこと言われても・・・・わかんないよ!」









達哉「・・・・・・・・・・・・・・」




麻衣「・・・・・・・・・・・・・・」








達哉「もういい・・・わかった」



麻衣「え・・」







達哉「距離置こ。今俺無理だ」




麻衣「距離・・・って・・・」

達哉「俺もう今日帰るから。」


麻衣「達哉っ」



達哉はこっちも見もせずに歩いてってしまった。









距離・・・・・・・って・・・なんで?



お兄さんが、あたしたちを別れさせる?
あたしのこと狙ってる?
そんなことあるわけないじゃん・・・


達哉・・・なんでよ おかしいよ



距離置くなんてやだよ












・・・・・・・・なんで・・・・・・。









帰り道― あのあと教室に戻ったらやっぱり達哉はいなくて 千穂に「なんかあったの?」って聞かれたけど 「何もないよ」って答えてしまった。 距離置くって、どーゆうことなの・・・? ねぇ達哉・・ 修哉「あ、麻衣ちゃんまた発見ー」 麻衣「あっ、お兄さん」 ・・・・また、「会った」なんてバレたら 今度は本当にフラれちゃう・・・ 麻衣「失礼しますっ」 修哉「あ、ちょっと!」 それに今は誰とも話したくないし・・・・・ 後ろから、あたしを呼ぶお兄さんの叫ぶ声が聞こえる けど気付かないフリ。ごめんなさいっ! すると・・・・ 修哉「麻衣ちゃん達哉となんかあったッ!?」 麻衣「・・・・・・・・・・・・・・・・」 "達哉"の言葉に  思わず反応してしまう お兄さんが自転車を降りて ゆっくり歩いてくるのがわかる 修哉「よしよし」 お兄さんの頭の撫で方は達哉にすごく似てる 麻衣「ひ・・・・・・・・っ・・・く」 ―――――距離置こ。――――― なんで・・・・こうなっちゃうの・・・・

/第30話---離れてく


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