eternity  第4話---胸が痛い




健太は、教室に戻ってなかった。






6限目が終わっても教室に来ない。


・・・・帰ったのかな
















嶋田「中山、一緒に帰ろ!」


鈴子「あ、うんっ」



健太・・・今どうしてんのかな・・・・・




















嶋田「・・・・・でさ」
鈴子「・・・・・・・・・・・・・。」



嶋田「中山?」






鈴子「えっ?」


嶋田「どーした?」
鈴子「あっ、ごめん・・・」
嶋田「・・・なんかあった?」
鈴子「え?ううん!別に!」
嶋田「そっか」






嶋田「中山・・・あのさ」


鈴子「ん?」







嶋田「"鈴子"って呼んでいい?」







鈴子「へっ?!」



いきなりの質問にドキっとした



嶋田「付き合ってんだし・・・ずっと"中山"だと、なんか」
鈴子「ぜ、全然いいよっ!」


うわぁ・・・健太以外の男の子に
名前で呼ばれるのなんて初めてだぁー・・・


嶋田「じゃあ鈴子って呼ぶな!鈴子も隆史でいいよ」
鈴子「隆史・・・うんわかったっ」



素直に嬉しかった

嶋田君の笑った顔に、またドキってした。













でも、同時に切なくなるのは  


なんで?








鈴子「おはよぉっ!」 美佳「あ!鈴子遅いよー」 ギリギリ間に合ったぁ・・・ まさか寝坊するなんてなぁ ――ガラ 先生「HR始めるぞー!            ・・・・ってまたか・・・」 ・・・・・・・・・あ 健太いない・・・・・・・ 先生「最近サボるのが多くなってきてんな・・・    中山ーもう呼びに行かなくていいからなー」 嘘・・・ 先生の意外な言葉。 でも・・・心配だよ 鈴子「あたし呼びに行ってきます!」 嶋田「・・・・・・・・・・」 どうせまた、屋上にいるんでしょ? 昨日のはきっと健太気まぐれだよね・・・? 「俺にもう話しかけんな」 でも 避けられたら  どうしよう―― ―――ガチャ 鈴子「健太・・・・・・・・・?」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・あれ ・・・・・・・・・・・いない? 鈴子「健太ー・・・?」 鈴子「健太ー・・・!」 ・・・休み・・・なのかな? 鈴子「・・・・・・・・・・・・。」 だめだ。 なんか気分が落ちる 美佳「健太君休みなのかねー」 鈴子「・・・・さぁ?」 美佳「屋上にいなかったんでしょ?」 鈴子「うん・・・」 美佳「鈴子なんか知らないのー?」 ・・・・。 鈴子「なんにも・・・知らない・・・・・」 ・・・健太・・・何してんのさ 美佳「鈴子っ!あれ」 鈴子「へっ?」 廊下の先に見えたもの―― 美佳「なんだぁー、休みじゃないじゃん健太君」 ――健太が、他のクラスの女の子と 楽しそうに話してる姿。 ・・・・・・・・・なんだ。休みじゃないんだ 鈴子「・・・・・・・・・・。」 美佳「イチャイチャしちゃってさ〜!まぁもう鈴子には    嶋田君がいるから関係ないっか・・・」 鈴子「あははっ」 ・・・・・・・・・・・。 ・・・・すごいムカムカする なんでだろ・・・ なんか嫌だ。嫌・・・ 鈴子「もう知らないし!あんなやつ。行こう美佳っ」 美佳「あ、うん?」 ・・・・・嫌。 なんかよくわかんないけど・・・ すごいやだ・・・・。 ムカムカする・・・ 嶋田「鈴子ー」 鈴子「はいっ!?」 "鈴子ー" そんな、みんなの前で堂々と・・・! 健太「・・・・・・」 嶋田「んなビックリしないでよ笑。今日どっかよってかね?」 鈴子「あ、うん!いいよ」 嶋田「じゃまたあとでな」 鈴子「うん」 嶋田君と離れたら 他のクラスに行ってた美佳が 険しい顔でこっちに来た。 美佳「鈴子ーさっき聞いちゃったんだけどさ」 鈴子「え?何を?」 美佳「健太君て、付き合ってんだね?」 ・・・・・・・? 鈴子「・・・え?」 美佳「さっき健太君と話してる子いたじゃーん?」 鈴子「あぁうん・・・」 廊下にいた可愛い子・・・? 美佳「宮下さんだってさ。昨日から付き合ってんだって」 昨日から・・・? 美佳「てっきりあたしは鈴子のこと好きなんだと思ってたー」 ・・・・・・・・・・・・・。 鈴子「そんなわけ・・・ないじゃん」
嶋田「鈴子?」 鈴子「えっ?」 嶋田「どした?今日、元気ない?」 鈴子「そうっ?そんなことないよ?」 嶋田「具合悪かったりしたら、無理しなくていいかんな」 鈴子「ありがとう・・・でもほんとに大丈夫だよ?」 嶋田「そっか、よかった」 ニッと笑う嶋田君。 胸が痛むのは、  なんで? 嶋田「あ・・・・・・・」 鈴子「?」 嶋田「あれ・・・・・・・。桜井・・・」 鈴子「え?」 嶋田君が見た方を見る。 あぁ・・・どっかで見たような風景。 健太と宮下さん。 「宮下さんだってさ。昨日から付き合ってんだって」 2人は、手を繋いで歩いてた ・・・・・・・・・痛い。 胸が・・・・・すごくすごく苦しいよ

/第5話---きみだけ


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